高市予算案の無能と恐怖
- 信彦 首藤
- 2025年12月30日
- 読了時間: 3分
高市政府は12月26日、一般会計歳出122兆円の2026年予算案を閣議決定した。2025年予算案より7兆円ほど増加し、過去最大となる。その直前(12月16日)に「物価対策・成長分野投資・危機管理強化・防衛力強化」などの名目で18兆円の補正予算を組んでいるから、現実にはとんでもない巨大予算となっている。いうまでもないが、それに加えて、一般会計の3倍程度の特別会計がある。それを高市政権がどう操作するかはまったくわからない。
総理の言う「責任ある積極財政」・・政府だから「責任がある」というのは当たり前で、何の意味か分からないが、歳入が劇的に増加しないかぎり、当然のことながら新規国債発行29兆円は避けられず、一方で累積された(1千兆円に膨れ上がった)国債の償還と利払い費(国債費)は31兆円のdead weight(死重)となる。
問題なのは、日銀金利の上昇で今後の国債発行には最低でも2%程度の金利がかかることになり、国債費は重くのしかかることになる。これまでアベノミクスで大量にゼロ金利のもと大量の国債発行を行い、赤字国債を戦時並みに蓄積されつづけてきた日本がようやく生活習慣病から脱出し体質改善に動き出した矢先に、「アベノミクスの一層の発展」を主張する高市政権が誕生するという超皮肉現象がここでも姿を現している。
むろん、千兆円の累積国債に瞬時にそのまま2%の金利がかかるわけではない。しかし、国債の切り替え時には新規発行にその金利が加わるわけであるから、日本の予算というものは今後、重い金利の頸木を耐え忍んでいかなければならない。
日銀が金利上昇に踏み切るのは、アメリカとの金利差の縮小、そして行き過ぎた円安の是正に根拠があるのだが、日銀が金利上昇を発表したと同時に円安が進行するという古典経済学では説明しがたい仰天現象が発生した。要は日本円そして日本国債への信頼度がすでに低下しているということだ。政治の世界では「信なくば立たず」というが、金融の世界では「信なければ評価無し」ということだろう。円安是正は「物価の抑制」を掲げる高市政権の一丁目一番地の政策であるはずだが、現実は真逆の効果を生みつつあるということだ。
結論から言えば、高市政権の経済政策は本質的な矛盾の上に提示されているということだ。さらに問題なのは、高市政権(そしておそらく安倍政権自体)が経済の活性化には財政対策しか考えていないことだ。政府の資金を投入すれば、経済は活気つき、それが波及効果を生む。。。というような前現代的な発想のもとで、オリンピックや万博や政府主導の景気策が講じられてきたが、現実の経済はそんなものでは動かない。1960年代日本の高度成長期にはそれを支える長期ビジョンも産業界の頑張りも国民の熱気もあった。今や日本社会全体が沈滞し低迷し、長期投資どころか表面的な消費に資金は流れている。
高市政権の支持率は予想外に高い。若者の支持が高い。高市総理の笑い顔効果。。。とメディアでは浮ついた情報がたれ流されているが、世界ではすでに高市政権いや日本そのもの

の信用が失われようとしている。




コメント