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日米協調円買い介入への懸念

 7月にいたり急激な円安傾向が続き、同時に諸物価高騰が国民の不安を煽るようになってきた。それに対処するために片山さつき財務大臣はたびたび円の買い支えの直接介入をほのめかし、実際に実行した。それによって瞬間風速的には円安傾向に歯止めがかかったが、円安が日本売りを表現している状況では、抜本的な経済対策や日本の構造改革無しには焼け石に水の感があった。

 ところが、7月31日に日本政府はアメリカ政府と実に28年ぶりとなる円買い協調介入を行い、急激な円高をもたらし、健全化の方向が見えた。

 問題はそれがアメリカ側のいかなる意図で実行されたかである。ベッセント財務長官は会議室でメモ用紙に日本円買い支え意向のメモを「記者の皆さん、どうぞ写真撮ってください」とでもいわんばかりに見せつけ、トランプ大統領は「日本が円安で困っている、何とかしてくれと泣きついてきたので助けてやった・・」というような発言をして、アメリカ政府が日本側の要請にこたえて精一杯の同盟的な支援をしたということになっている。

 アメリカがユーロを売って円を買い増しするという行動には、これ以上の円安は日本国債の評価を下げ、結果的に金利上昇をもたらし、それが米国債と金利に影響してくるのを避けたいというアメリカ側の思惑が大きかったはずだ。秋に中間選挙を控えているトランプ政権としては金利が上昇したり、株価が下がったりすることだけは絶対に避けなければならなかった。

 しかし、今回の日米協調介入の問題は、アメリカは日本側に「恩を売った」形が作られていることだ、アメリカはさらに国際経済・金融で苦境にたち、何らかの強引な操作を必要とするときに、必ず日本に対して「借りを返せ」と協調を要求してくることになる。日米財政当局の協力は、日本の政治家にも国民にも何も知らされていない。そういう状況で、円安是正のためにアメリカの協調介入を求めるのは、日本にとって政策の自由度を制限することに繋がる。我々、共和党としては、このような密室の中での日米協力をもうやめるべきだと考える。

 さらにもう一点、恐ろしいのは急激な円安が、日本の基本的な経済構造の脆弱性への懸念から生まれている可能性だ。イラン戦争によってホルムズ海峡からの石油・ガス・石油製品などの輸入は事実上停止し、日本の中東石油依存度は9割から6割程度まで落ちている。逆に言えば、それだけアメリカなど世界各地/遠隔地から高い石油を輸入し始めたということだ。それがどれだけ国際収支に悪影響を与えているかはまだ政府統計が明らかにしていないのでわからない。しかし、世界の専門筋ではそうした貿易収支の悪化を評価し、それが日本経済のパフォーマンスに対する評価を下げ、円安を招いているのではないだろうか?それは大変恐ろしい推論だ。イラン戦争がどこまで続くか、さらには紅海側まで広がる可能性を考慮すると、日本がこれまで立脚したきた貿易システム自体が危うくなっていると言わざるをえない。

 一刻もはやく、日本政府は、エネルギー消費の削減や日本経済の本質的な構造改革に乗り出してもらいたい。共和党は強くそれを訴える


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