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子供の火遊びは止めるべきだ                空自機へのレーダー照射問題 

 訓練中の中国空母「遼寧」搭載機の航空自衛隊機へのレーダー照射を巡って、高市政権と中国当局との間で不毛な非難が繰り返されている。中国機の外国戦闘機へのレーダー照射は世界中でかなり頻繁に発生し外交問題化しているが、レーダー照射がロックオンでミサイル発射を導くわけではないから、通常は非難合戦は短期で収束する。

 しかし本件が深刻なのは、高市首相の予算委員会での「台湾状況は日本の存立危機事態だ」とする発言に端を発しているからだ。これ自体、日本を遠く離れた他国しかも建前上は中国の一部である台湾に、はたして日本が自衛権を行使するか。。という馬鹿げた発想で、本来なら公式見解である「一つの中国論」か、あるいは「仮定の問題には答えない・・」というのが通常の政府答弁であるはずだ。それを自分の趣味的な偏向主張をしてしまった高市首相に全責任がある。以前ならこの発言だけで政権が吹き飛んでもおかしくない。

 本来なら、つい興奮して荒唐無稽な発言をしてしまったということで、半ば冗談化して簡単に処理するのが筋だ。その発言撤回ができないために=こんな発言をする首相自体が日本の存立危機事態だが、今度は外交的には、中国としては何らかの対応を取らないといけない事態となった。

 このような根拠のない衝突だから、大した問題に発展しないだろうと、お互いに危険な発言を繰り返す可能性がある。実に稚拙な外交だ。

 しかし、歴史を見れば、このような軽口や悪口がやがてエスカレートして本当の紛争に発展することがよくある。であるから国家の危機管理としては、子供の喧嘩のような非難合戦に水をかけて、早期に消去していく必要がある。

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東アジア情勢というものは、日本が考える以上に危機のマグマがたまりつつあり、そこでのリスクは一刻も早く鎮静化させる必要がある。

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