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イラン空爆とハメネイ師死亡の意味

 トランプがイラン空爆の命令を出していることはテレビカメラの前で交渉継続をしゃべっている彼の表情から容易に読み取れるが、それは世界中の専門家そしてイランの情報当局には自明の情報だ。当然、空爆を前提に閣僚や最高指導者の隠密行動が敷かれている。

 イスラエルとアメリカはガザ紛争やレバノン紛争において、和平や停戦をヒハマス・ズボラ・イラン側と協議と交渉を続けながら、おそらく重要案を投げかけ、それにどう対応するか、協議のために分散していた幹部の集結した場を狙って致命的な大攻撃を行い、ターゲットを抹殺した。こんな子供じみた手段はもう通用しないはずだ。。。

 それなのに、ハメネイ師が死亡した。

 イラク戦争の時、フセイン大統領はアメリカの空爆を回避するために要塞のような宮殿や軍事施設を離れ、民家や地下施設を転々とし、場合によっては路上に止めた中古車やタクシーの中で過ごした。それは指導者であると同時に最高指揮官だからだ。

 ではなぜハメネイ師は空爆で簡単に死亡し、その死すら早期に公表されたのか?それは攻撃側のイスラエルやアメリカも期待していなかったのではないか?

  アメリカ側が垂れ流す記事や情報によれば、イスラエルのモサドはハメネイ師宅の前の監視カメラをハッキングしていて、邸宅に入るハメネイ師や側近などの動画をリアルタイムでイスラエルに送っていた。だからハメネイ師が自宅にいるのを確認して空爆した・・・情報戦の勝利だ!と報じているが、そうではないだろう。イスラエルの諜報網は様々な形でテヘランに張り巡らされており、それを回避するには複雑な攪乱行動が必要となる。しかし、シスタニ師は顔を隠す必要のない宗教指導者として常に公開の場に出かけている。だから隠密行動をとるならいくらでも対策があったはずだ。それが自宅の執務室で死を迎えるにはそれ自体に彼のメッセージがあるはずだ。

 私の推論はこうだ。ハメネイ師はこれまでの状況の展開を考え、またたとえ外国勢力の挑発とはいえ、国内で多発激化する反政府運動や反イスラム運動などを見て、イランがアメリカとの長く苦しい戦争を戦い抜き、その国家としてのアイデンティティを守るためには、自分がここで殉教することを選んだのではないか?だから彼は、地下や住宅街に隠れる代わりに、自分の執務室でミサイルの攻撃を待っていたのではないか?

 トランプは自己保身とデタラメな根拠をもとにイランを空爆した。そしてムハンマドと血のつながる黒いターバンを巻いた聖職者の最高指導者を暗殺した。この非道の暗殺に対する怒りこそ、始祖アリの時代から引き継いだイスラム・シーア派の宗教的情熱の神髄であり核心であるとしか考えられない。

 ハメネイ師はおそらく、空爆を永らえて世俗的な政策を指示する代わりに、自らが殉教者となってイスラムの教えを鼓舞することを選択したにちがいないと思う。

これは空想でも妄想でも陰謀でもない。この地域の歴史と文化から必然的に導き出される正統の一手なのだ。

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