2025年政治展望

２０２５年の政治を展望する 

　日本政治の堕落・腐敗と機能不全が続いていますが、今年は世界情勢の大変化によって日本は政治経済そして社会的にも一層厳しい状態に直面するでしょう。 

　何よりもトランプ政権の誕生によって世界政治はきわめて不安定な状況に落ち込むことになります。トランプ大統領は４年近く続いているウクライナ戦争を２４時間で終わらせると大統領選挙キャンペーンで公言していましたが、それに期待した人は皆無でしょう。それどころか、ウクライナ戦争はその第二段階すなわち、ヨーロッパ全体を巻き込む戦争に発展する可能性が高まっています。これまで徴兵制を廃止あるいは停止していた諸国も一斉に徴兵制の再制度化に動きつつあります。 

　こうした蠢動は確実に東アジアの政治情勢に影響を与えます。それはロシア・北朝鮮・中国の軍事的プレゼンスの拡大と同時に、トランプ政権の東アジアへの兵器輸出戦略とも相まって、相互に緊張がエスカレートすることが危惧されます。 

　また経済立国の日本にとってはトランプ大統領が進める保護主義的な政策が大きな脅威となります。高関税だけでなく、先のよめないアメリカ市場そのものが日本の産業にとっては大きな懸念材料となるでしょう。 

　このような状況で、政治は夏の東京都議会選挙そして参議院選挙とまさに選挙の年をむかえます。その結果、石破政権が生き延びるのか、あるいは野党を巻き込んだ政界の再編が現実化するのか、一瞬も気を抜くことができない状況となるでしょう。 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０２５年１月　共和党物差　首藤信彦